任意整理をする、あるいはしていると結婚することや、その相手に影響が及ぶ可能性があるのか?ということについてこのページではおつたえします。

任意整理をすると結婚できなくなるのか

任意整理をすると法律上結婚できなくなるなんて事はあるか

よくある質問として、「任意整理をすると結婚できなくなるのか?」という質問がすごくあります。

他にも自己破産や民事再生、過払い金請求をするときにも同じような質問がよくあります。

民法は結婚できなくなる場合についての定めをおいていますが、任意整理をしていることをもって結婚できなくなるとする条文はどこにもありません。

ですので、法律上は任意整理をしていても結婚することはなんの問題もありません。

事実上、任意整理をすると結婚できなくなる?

任意整理をすると事実上結婚できなくなるか…という質問も受けます

たとえば任意整理をしていることがバレてしまったら結婚できなくなりませんか?というものが多いのです。

こればかりは、2人の関係がどういうものかによりますので、弁護士や司法書士ではどうしようもできません

任意整理をすることが直接婚約中の人であったり交際中の人にわかってしまうような事はまずありません

考えられるシチュエーションとしては同棲をしているような場合で、自宅に弁護士・司法書士からの郵便物を弁護士・司法書士の名前入りでおくってもらうような場合には、中身を勝手に開けた結果わかってしまう…なんてことはあるかもしれません。

上記のような場合には、弁護士・司法書士の個人名での郵送や、担当してくれる事務員個人名での郵送をお願いして、「親展」という文字を付してもらうのがいいかもしれませんね(それでも開ける人は開けるでしょうが…)。

ほかにも結婚してから住宅ローンを組もうとして組めなくてわかってしまう…などという事も可能性としてあります。住宅ローンの連帯保証人になる場合も同じことがいえます。

今から結婚を考えていて、だけど債務整理をするとバレてしまって結婚できないんじゃないかな?って思っているのであれば、次のような考え方に発想を変えてみてはいかがでしょうか?

債務整理するような大きな負債は結婚すればバレる、あえて話すことが重要?

任意整理だけでなく自己破産・個人再生・過払い金請求をしなければならないような大きな借金を抱えている場合、あとでわかった時に「借金をしていたことがわかり離婚をしたい!」という風になる事を法律事務所職員として何度も見てきました。

任意整理をしなければならないほどの大きな負債があることは結婚後の家計のやりくりで必ず相手にもわかってしまうものなのではないでしょうか。

そんな重大な事でしたらあえて話してみてはいかがでしょうか?話しても問題ないとおっしゃっていただける方が本当にあなたが選ぶべきパートナーなのでは?とここの管理人は考えています。

任意整理をすると結婚相手にバレる?

任意整理をすることによって結婚している相手にバレるかどうかについてです。

先ほどもすこし例に出させていただいたように、ほとんどの夫婦が一緒に暮らしていることが想定される以上、郵送物を勝手に開けられてしまう恐れは充分にあるでしょう。

弁護士・司法書士は通常郵送物について自分の事務所の名前がついた、特注の封筒をつかって、「弁護士〇〇〇〇」と書いて送ると考えられます。

まずはその封筒を普通の茶封筒などにしていただくなどして普通の郵送物に見せかけてもらうことが対策として考えられます。

郵送の宛名を「弁護士〇〇〇〇」「司法書士〇〇〇〇」としているところも工夫の余地がありそうです。弁護士や司法書士という肩書を外して送ってもらうことを検討してもらいましょう。

たとえば担当してくれる弁護士が異性であるとかで、異性からの個人名義の郵送物がマズイというのであれば、事務員さん等の個人名で送ってもらうことも場合によっては応じてもらえるかもしれません

仮名での送付については、郵送を間違えた場合に自分の事務所に帰ってこなくなるので、うけつけてもらえない可能性が高いでしょう。

ここまでしてでも結婚相手に開けられるときには開けられてしまいますので、一緒職場に送ってもらうのがよいでしょう。

職場の人にわからないようにするためにも、前述の法律事務所・司法書士事務所の封筒は使わない・個人名で送るなどの工夫はしてもらうほうがいいですね。

任意整理が無事終わるまで結婚相手にわからなかったとしても、貸金業者との和解が終わった後の和解契約書が見つかってバレてしまいましたということもあるので、保管については注意が必要です。

郵送物からわからない場合でも後述のように家族カードの利用をしているような場合には使えなくなったときにわかってしまう可能性があります。

これは管理人の個人的な感想なのですが、任意整理は3年~5年にわたって払っていく手続きです。なかなかその履行は大変なものです。家族のイベントごとに結婚相手にわかってしまうのではないかとビクビクするのではなく話してしまって協力を得るのが良いと思います。

任意整理をすると結婚相手に影響がある?

任意整理によって結婚が無効になる?

任意整理をすることによって結婚していたのが無効になったり、結婚が取り消しできるようなことになるのでしょうか。

民法では結婚が無効である場合や取消ができる場合について定めをおいております。

ここにも任意整理をした場合に無効・取消原因になるような記載はありませんので安心してください。

任意整理によって結婚相手の信用情報に影響はない

たとえば妻が夫に内緒で任意整理をしているとして、夫の信用情報に何か影響はおきますか?という質問はよくあります。

回答としては、信用情報は人ごとに見られるものであって、夫の信用情報に延滞があったとか債務整理をしたというような影響はないと考えてください。

家族カードの利用している場合には影響がある。

家族カードの利用をしている場合には影響があります。

たとえば任意整理をする夫がメインのカードの所有者として利用している場合に、妻がその家族カードを利用していると使えなくなります。

またその家族カードが更新されるタイミングで信用情報を参照する信販会社が多いので、その時点で使えなくなる可能性が高いです。

実録!結婚前に債務整理をしたAさんの話

私が担当したAさん(仮名)のお話しをすこしさせてください。

Aさんの相談の背景

Aさんはうつ病を患ったことがあり、約1年ほど仕事をお休みしていた際、生活費のために借金をしていました。

幸いうつ病は軽快し、職にも恵まれていたのですが、借金の額が大きく、払っても払っても大きく減ることはありませんでした。

Aさんはのちに結婚するBさんと職場で巡りあい、交際をするようになり、やがて結婚しようと決めたらしいです。

結婚に向けての話が具体的になっていくにつれ、お金の問題がどうしても話に出てきてしまい、うまく前に話をもっていけないことに悩んだAさんは私が勤務していた法律事務所に相談します。

借入期間がそこそこあったため、借金がかなり軽くなることを弁護士はお伝えしたのですが、やはりどうしても決断しきれない様子だったので、同席した私が「交際相手でもいたりします?」と聞いてみると、Aさんは恥ずかしそうに、いままでの経緯を話してくださいました。

親権に結婚したいと考えていることも打ち明けていただいたので弁護士から、「やはり結婚するにはそれなりの経済力も必要になってきますね、払っていくのも一つの考え方ですが、しっかり完済して経済力をつけるのも誠意の一つですよ。」という言葉にすこし心が動いたようでした。

Aさんは「交際相手に話さなければならないか?」という質問をしてきたので、弁護士は「法律的な義務はありませんよ」という回答をしました。

その場ではいったん考えるということで無料相談という話になったのですが1週間後Aさんは任意整理を決めたらしく、弁護士に再度相談、契約となりました。

契約作業は我々事務員の仕事なのでお手伝いをさせていただきます。Aさんは任意整理の契約書を記載しながら、私と雑談をかわすなかで、やはり結婚への影響、結婚できなくなる可能性について気にされていました。

最終的にはAさんは、結婚を意識している相手に任意整理の手続きをされたことを伝えられたようです。

後日談なのですが、やはり最初は戸惑っておられたようです。結婚をあげて、住宅ローンでマンションを買って…など考えておられたらしく、任意整理によってそれが一定期間とはいえできなくなるという事がショックだったそうです。

しかし、債務の調査をすると借入期間がかなり長かったため、Aさんの債務は1年もすれば完済できる額に圧縮されるものでした。

早期に任意整理が終わる可能性が高いため、弁護士とAさんは早期に支払いが終わる案を債権者に提案。ただちに和解の処理が終わり、Aさんは返済を続けます。

途中、うつ病の再発で仕事を休みがちになって支払いが遅れたこともあったようですが、結婚相手のBさんが助けてくれるような場面があり、債務は1年以内に無事に完済しました。

借金から解放されたAさんは、元気を取り戻し、結婚費用を貯めて結婚式をあげられABさんは無事に夫婦となることができたとのことです。

二人からの結婚式の報告の手紙を弁護士から見せていただいた時には、私も本当にうれしかったです。

まとめ

任意整理で結婚できない!?なんてことはありませんという結論を最初に頭に入れていただいた上で、結婚後に何か影響があるとしたら、家族カードの利用をしているような場合などに影響がある可能性がある事をしっておけば十分でしょう。