任意整理の交渉はそんなになかなか失敗しないものですが、それでも何千件もの任意整理をやっていると交渉に失敗した例も見てきました。このページではそんな例と一緒にどうすればよかったのか?についてお伝えしたいと思います。

事務員は見た任意整理交渉失敗例1:会社の方針が変わった

失敗までの経緯

Aさんの任意整理は4社あり、3社とは支払いについて合意が成立していました。

ところが、1社だけ弁護士からの和解交渉の提案に連絡をしてこない業者がいました

弁護士の指示を受けて私が電話をしたところ、「和解交渉に事務員がでてくるなんか非弁行為だ!弁護士にしか話はしない」ということでしたので、弁護士にその旨を伝えます。

1時間ほどして、弁護士が自席に私を呼ぶので、「どうしたんだろう珍しいな」と思いながら席に行くと、「どうやら訴訟になりそうです。」という返答が。

話を聞くと、その会社の方針が変わってしまい、任意整理に応じないという方針になったそうで、急に事務所でミーティングを開くことになりました。

聞いてみると、ほかの弁護士・事務員さんからも同じ報告があがっていて、3回までの分割を公正証書という裁判を飛ばして執行できる書面にするならOKであるとか、非常に厳しい内容の和解の事案しかあがってこなくなりました。

失敗への対策

なすすべ無しという感じの弁護士でしたが、冷静に他の債権者との和解を引き延ばし、Aさんにできる限りの資金をあつめてもらって、その強硬な対応をする会社に一括弁済、その後他社とは時期が遅れたものの和解を成立させることを私が提案、弁護士はそのままAさんにつたえます。

幸い、強化手段をとる会社の返済額は20万程度、親戚から援助を得て一括返済ができたことで、Aさんの任意整理は無事進んだのでした。

失敗しないためにはどうすべきだったのか

任意整理はどうしても、和解をしないという強硬な手段に出る会社が出てきます。その時のために柔軟な姿勢をどのように作れるかで、任意整理の交渉が失敗に終わっても、任意税理全体を成功に導くことも可能になります。

任意整理をするにあたっては必ず、専門性をもっている弁護士・司法書士の事務所を選ぶようにしましょう。

事務員は見た任意整理交渉失敗例2:放置したため債務総額が変わった

失敗までの経緯

Bさんの任意整理は5社ありました。依頼をしてから2年弁護士は案件に着手したものの和解をすることせずに放置していました。

私はその案件を途中で受け継ぐことになりました。ファイルの中身を見て、引き直し計算すらされず債務額がいくらかもわかっておらず、債務額次第では自己破産や民事再生に切り替えざるを得ないという案件だったのでとにかく焦りました。

引き直し計算をして本人に確認をとったところ、2年間完済をしていた時期があるとのことでした。この場合、取引が一連の取引として見てもらえるか、完済をしたところで2つの取引として見てもらえるかという難しい争点があり、2年間が空いている本件では2つの取引として見られることが濃厚なものでした。

その結果、1年前ならば2つの取引のうちの1つ目の取引が利息の払い過ぎとなっているので、借金の大幅な減額を主張できたのですが、長期にわたって放置をした本件ではその1つ目の取引について時効の主張をされることで、借金の減額の主張ができなくなってしまう案件でした。

案の定、和解案を提出したところ、相手からは第一の取引について時効を主張され、交渉は暗礁に乗り上げてしまいました。

失敗への対策

私は弁護士に進言して、他にも案件を放置していることを指摘していた債権者に対して、進められるものは進める事を約束した上で、本件について当方の主張する額と相手方の主張する額の半額あたりで折り合えないか?という交渉をしてもらいました。

その間、他の案件についての和解案を早期に作ってしまってその債権者に送付したところ、Bさんの案件については3/4までは譲るということで中間地点から踏み戻すことに成功しました

失敗しないようにするにはどうすべきだったのか

この弁護士さんは弁護士会や法テラスで受任した案件をそのまま債務整理に慣れていない事務員さんに任せてしまっていたことでこのような事態が起きてしまっていました。

債務整理専門の事務所にいくと、このような事をすると懲戒請求の対象にされ、事務所の名誉にもかかわることなので、このような放置はまずされずに、優先して和解に取り組むことになります。

なるべく債務整理専門でやっている弁護士・司法書士を選ぶべきなのです。

事務員は見た任意整理交渉失敗例3:無理な任意整理を結んでしまった

失敗までの経緯

同じ弁護士さんの失敗談なのですが、法テラスで弁護士に依頼をしたCさんは5件の任意整理を依頼されていました。

報酬の支払いはすでに終わっていたので、はやく任意整理をすればいいという状況だったのですが、放置をされてしまっていたので、本人との連絡を1年とっていない状況でした。

当初Cさんは法テラスでの聞き取り状況によると月々6万の支払いが可能であると申告していたCさんでした。

しかし実は連絡がとれていなかった1年間の間に残業がなくなったため、月々支払い可能額が4万程度に減ってしまっていました。

本件を引き継いだ私は、すでに債権者の一部より放置が長いため訴訟の提起をされており、その期日を過ぎている事を弁護士に相談したところ、6万の支払い可能額を前提に一気に任意整理をしてしまってくださいとのことだったので、和解案を提出、弁護士も了承し、Cさんに和解所を送付しました。

するとCさんから連絡があり、今は残業も減ってとてもじゃないけど払える額じゃないのでなんとかしてほしいという状態になってしまいました。

失敗に対する対応

債権者に急いで連絡をして、和解してしまったものの再度の和解を提案、5社のうち3社がこれを受け入れてくれ、長期の分割和解に応じてくれたので事なきを得ました。

失敗しないためにはどうすればよかったのか

依頼者との連絡を密にとることは債務整理においてもかわりません。債務整理を専門に取り扱う事務所では、任意整理を失敗しないように、きめの細かい業務をフロー化して弁護士・職員が順守しているものです。

任意整理前には、きちんと依頼者に支払いがいつからで、どれくらい支払いをすることになるのかを確認することは一種当たり前のことなので、任意整理の専門的なところに頼むべきだったということになります。

事務員は見た任意整理交渉失敗例4:当初の見積もりが甘く自己破産・民事再生への転換を余儀なくされた

失敗までの経緯

Dさんは、6社の任意整理を弁護士に依頼。うつ病・パニック障害を患っており電車等に乗れないという理由から自動車ローンへの介入を避けたのと、自宅は死んでも守りたいという意向から住宅ローンは介入しませんでした。

弁護士への依頼当初から、自己破産・民事再生をするくらいなら死ぬという言葉に安易に任意整理を選んだ弁護士でしたが、いざ債務の計算をしてみると、当初債務がもっと減るだろうとみていた弁護士の見積もりは外れ、ほぼ減らない状態にあわせて、任意整理をしようとしたところ、当初の支払い可能額であった7万よりも低い5万が限度で500万円の借金と向き合うことになり、どうしても自己破産・民事再生の申立が必要になってしまいました。

そのため、自己破産・個人再生を利用しないと、このままだと訴訟になってしまうという事務員の言葉に「訴訟をされるくらいなら死んでやる」という難しい状況になってしまったため、引き継いだ私は、弁護士からきちんと話をしてもらうように依頼。

しかし弁護士は一切自ら対応をせず、依頼者は不安を抱えたまま自殺されてしまいました。

失敗への対応

離婚をしていたDさんなので、債務は遺族であった子2人に引き継がれることになり、Dさんの葬儀の場で親族で話し合った結果、親族で資金を拠出して任意整理したものを一括弁済するという事になりました。

自宅を守るためにどうしても相続放棄ができなかったのです。

まとめ

このページでは私が「この任意整理失敗だったな」という例についてあげあさせていただきました。

1番目のAさん例はともかく2~4番目のものは弁護士が債務整理に関する熱意をもっていれば避けられたのではないかというものになります。

任意整理は自己破産・個人再生のように申し立てれば自動的に借金が楽になるものではなく、債権者との交渉が入ってきます。

もしあながた失敗をしたくなかったら、下記のリンク先にある弁護士・司法書士に相談をなさってください。

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