任意整理のスケジュールについて、といっても人によって変わってくることが多いので、今回はAさんとBさんの例で比べてみましょう

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任意整理のスケジュール:順調なAさんの場合

相談の背景

Aさんはサラリーマンとして特に借金をすることなく順調に働いていましたが、妻の父が保険適用外の治療を受けるのにあたって200万円を出すことになりました。

銀行のカードローンと消費者金融から借り入れをして、当初はなんとか支払えてたものの、会社の方針として残業代を支払わなくなってからは支払いが難しくなり、結果借金は300万円まで膨らんでいました。

スケジュール1:法律相談まで

Aさんは、借金専門の弁護士に頼もうと思ったため、インターネットで検索をしてみつけた弁護士事務所に電話をします。その日の夜間に相談が可能とのことだったので予約をしました。

スケジュール2;法律相談・依頼(即日)

Aさんは借金をかかえた事情を話したうえで、自宅と自動車のローンを守りたい旨話し、借金に充てられる金額も十分だったので任意整理を選択することにしました。弁護士費用は4回の分割としました。

スケジュール3:受任通知の発送(即日)

依頼をした即日で弁護士は任意整理を引き受けた旨の受任通知を債権者に発送します。

スケジュール4:受任通知の到着(翌日)

全社に受任通知が届いたのは翌日の夕方でした。債権者ではこれを受理して自社のシステムに登録、信用情報にも登録がなされます。

スケジュール5:取引履歴の到着(1か月後)

貸金業者各社から取引の履歴が届いたのは1か月後でした、この間Aさんは1回目の弁護士費用の入金を行います。

スケジュール6:債務の調査(翌日)

取り寄せた取引履歴を利息制限法に基づく引き直し計算をします。この結果債務額が確定をします。

スケジュール7:弁護士費用の完済(3か月後)

Aさんは任意整理の弁護士費用を順調に完済します。

スケジュール8:任意整理の返済計画の立案(3日後)

任意整理の返済計画の立案をします。

まず弁護士事務所の事務員さんからAさんに支払える金額を再度確認。

当初の金額とほぼ変わりなく支払っていける事を確認した弁護士は、返済計画を立案します。

立案された返済計画は事務員さんを通じてAさんが確認し、初回返済日に合意ができたなら、相手方に提案をします。

スケジュール9:和解案の提示(翌日)

債権者に対して和解案の提案をします。この提案は書面をFAXするような形でおこなわれ、その返答を弁護士が待つという形でされます。何等かの原因で和解を急ぐ場合には書面を送ったあとに弁護士側から連絡をする事もあるそうです。

スケジュール10:貸金業者との折衝(2週間~1か月)

貸金業者は和解案に対して、一度は自分たちの主張を通してきました。たとえば支払い金額についての端数の切り上げや、遅延損害金の一部を認めてもらえないか等です。

しかし、弁護士は支払いに支障をきたすような事情がなかった本件ではいつものように元金の分割端数切り下げで交渉し、相手も納得和解となります。

スケジュール11:契約書の取り交わし(1週間)

貸金業者と弁護士で任意整理の和解契約書の取り交わしをします。

スケジュール12:和解契約書の本人への発送(翌日)

弁護士は任意整理をした業者との和解契約書を本人に発送します。同時に成功報酬の請求もことのときに行います。

スケジュール13:和解案の履行(翌月から)

翌月から、任意整理でとりきめた和解案について履行をします。まいつき遅れなく払ったAさんは順調に返済をしていきます。

スケジュール14:完済(任意整理で決めた期間

任意整理で決められた所定の期間返済を行うと任意整理は終了です。

任意整理のスケジュール:手元現金に不安のあるBさん

Aさんの事例ではかなり順調にいったケースをお伝えしました。ただこのように順調にすべての事が運ぶことは多くありません(このサイトの経験上2割くらいでしょうか)。

そこで、手元の現金に不安のあったBさんのケースを見てみましょう

スケジュール1:市の法律相談への予約

なんとなく、安くすませるにはと考えていたBさんは市の法律相談の予約をします。法律相談は翌週ときまりました。

スケジュール2:法テラスでの相談(翌週)

法テラスでは借金の悩みはきいてもらえたものの担当の弁護士は借金問題はやっていないと依頼を受けてもらえませんでした。

スケジュール3:弁護士事務所の予約

たまたまポスティングされていた法律事務所が相談を無料で受け付けているのを知り、そこに予約、翌日に相談の予約をしました。

スケジュール4:弁護士事務所での相談(翌日)

弁護士との相談の結果、長い間借入をしていたBさんの場合債務が減るかもしれないので、任意整理にするか自己破産や個人再生にするかは、債務の調査をしてみて決めましょうという事になりました。とりあえずはBさんの希望する任意整理で弁護士費用は6回の分割となりました。

スケジュール5:受任通知の発送(翌日)

相談する時間が遅かったため、翌日に受任通知が発送されました。すでに延滞をしていたBさんには貸金業者から電話がかかってきていましたが、弁護士に頼んだ旨をつたえました。

スケジュール6:受任通知の到達(翌日)

翌日にBさんの受任通知が到達をします。

スケジュール7:取引履歴の到達(2週間~1か月)

Bさんの場合、取引履歴の開示に積極的でない貸金業者がいたため、1社だけ2か月間送付をしてこなかったため、債務の調査が遅れることとなりました。

スケジュール8:弁護士費用の支払い

Bさんは手元の現金が少なかったため、税金の支払い等に先にあたまがいってしまい弁護士費用の支払いを初回はしていたものの、2回目からは弁護士事務所の職員が督促をしないと入れてもらえない状況でした。

6ヶ月の予定が1年もの時間をかけて弁護士費用が完済となります。

スケジュール9:返済計画案の立案

当初希望していた任意整理をもとに、返済計画を立案した弁護士ですが、Bさんはそれでは支払いが難しいという事になります。

税金の滞納が解消されれば支払いも可能とのことで、解消できる3ヶ月後をまつ事にしました。

スケジュール10:和解案の送付

税金の滞納が解消され手持ち現金が楽になったのを確認して返済計画案を貸金業者に提案します。

スケジュール11:貸金業者の返答

大手については和解案を承諾、ただ、取引履歴の送付で手こずった業者がどのような主張をしてくるか見えなかったため、和解契約書の作成はまってもらっていました。

案の定、1社遅延損害金を認めることを主張して債務額で争いになったため、弁護士が長い交渉をすることになります。

通常窓口の人は会社の方針に従った任意整理和解案を相手に出します。それと違うものが出てきた場合に、窓口の担当の方で判断できる範囲と、上席の許可を得なければ和解できない範囲、その上席でも許可を出せない場合にはその上席の許可を得るという承認作業が必要なので、時間がかかります。

Bさんのケースでは上席の方との承認作業を何度もしてもらっている間に1か月交渉にかかってしまいましたが、なんとか元金での和解を認めてもらえました。

スケジュール12:和解契約書の作成・返送・履行

和解契約書を作成し、Bさんに送付、Bさんは支払っていくという手続きをとりました。

スケジュールを調べても人によって違うから

弁護士・司法書士事務所としては、「終わるまでどれくらいかかりますか?」という不安はあると思うのですが、あなたの事情を聞いてみないとわからない部分もあります。

冒頭のAさんのケースのように本当に順調にいくケースもあるのですが、私が難しくなるな…と思う案件ばかり持たされていたのでなんとも言えないのですが、本当に人によって長くかかる場合もあれば短くかかる場合もあり、人ごとといえるケースがほとんどなのです。

まとめ

このページでは、ほんとうに順調にすすんだAさんと、なかなかうまくいかなかったBさんの例を出してみました。

スケジュールがどれくらいなのかというのは本当に人次第なのですが、債務整理専門の弁護士・司法書士事務所のほうが早く、かつ的確に終わらせてくれると思います。

天音法律事務所
弁護士:人見 勝行


ふづき法律事務所
弁護士:山下重幸


弁護士法人サルート法律事務所


クレアティオ法律事務所
弁護士多田浩章


アヴァンス法務事務所
※司法書士


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