Q:

私は消費者金融等に約350万円の借金をしており、任意整理を考えています。

すでに3か月程度支払いをされておらず、貸金業者からは「訴訟をします」と言われているのですが、弁護士・司法書士に依頼をすると訴訟は絶対されなくなりますか?

A:

訴訟をするかどうかは貸金業者の自由なので、絶対に訴訟をされませんという保証はできませんが、緊急性のわかる弁護士・司法書士ならさっさと和解をまとめて訴訟提起をしないようにしてもらうことも可能になります。

貸金業者が訴訟をするまで

貸金業者が訴訟をするまでには以下のようなステップを踏むといわれています。

初期の督促

最初は督促の部署でも「入金お忘れではないですか?」といった軽いタッチの督促の電話しかしてこない業者がほとんどです。1か月程度の滞納であれば、ついうっかりということもありうるからです。

より強い督促

滞納も3か月を超えてくるといよいよ支払いができないとみられてしまうので、督促も軽いタッチの督促しかしない部署から、しっかりとした督促をしてくる部署に管理が移動します。

支払いの計画について話し合いたいので来店してほしい、遅れた分をいますぐ一括で払ってほしい、などの電話や書面を送ってくるようになります。

この督促の最後のほうに、「訴訟予告」というものがとどきます。いついつまでに返事がない場合には訴訟をしますといった内容ですね。

訴訟専門の部署

予告の日付に入金・支払いについての相談がない場合には、訴訟専門の部署に管理が移動になり訴訟を起こします。

もしあなたの勤務先をしっていれば給与を差押えにくることまでやります。

訴訟をされると何が問題か

訴訟をされると何が問題になるかという事をまとめてみましょう。

前提として、時間は引き延ばせても訴訟に勝つことはありえない

ごくまれに、弁護士に依頼すると、借金が無くなるように訴訟を終わらせてくれる、と勘違いしている方もいらっしゃいます。

しかし、この裁判確実に負けます。

なぜなら、あなたは貸金業者と元本・利息・遅延損害金を払う事を契約書にしており、その権利は適法に貸金業者はもっています。

支払いが難しくなったからといって無効にしてもらえるものではありませんので、勝てる見込みがどこにもないのです。

強いて言うならば、様々な時間稼ぎのための主張ができるのが弁護士・司法書士がこの裁判でできることなのです。

給与の差し押さえにあってしまう

最大の影響はこれです。貸金業者が勤務先をしっている場合にはその給与の一部を差し押さえることができるのです。

これによって会社に借金がしている事がわかってしまいますし、給与支払いの部門の人に事務処理の手間をとらせてしまい迷惑に思われることもあります。

自宅に特別送達という郵便が届く

訴訟は相手の手元に訴状を送達してスタートします。書留のような形で、裁判所から直接郵便物がとどくので、家族が対応に出た場合などにはわかってしまいます。

判決が確定すると時効の期間が延びる

中には「時効になるまで借金から逃げ切ってやる」と思っていらっしゃる方もおられるかもしれませんが、たしかに最後の支払いから5年経過すると借金は時効で消滅します。

しかし、これは裁判をして判決を確定させることによって、判決確定から10年の期間に延長がされます。こうなると時効で逃げ切るという考えはできません。

さきほど、訴訟は本人に送達物が届かないとはじまりませんという事をお伝えさせていただきました。

では住民票をそのままにしておいて、住民票を移動せずにどこか別の場所で夜逃げのように生活をしていて、その状態ならば訴訟はできないと思っていませんか?

そのような行先がわからない人を想定した「公示送達」という制度を利用すると、裁判所の掲示板に名前が張り出され、本人に書類が送達されたものとみなす手続きがあるので、ムダな考え方はやめましょう。

弁護士・司法書士に任意整理を依頼をすると訴訟はとまるか

弁護士・司法書士に任意整理を依頼すると訴訟はとまるかはケースバイケースです。

任意整理に応じる姿勢をみせたことで、督促をいったんやめる業者もいれば、訴訟に踏み切った以上確実に判決をとりにくるという業者もいます。

しかし、訴訟をされても訴訟外で取り下げさせるなどの活動を弁護士・司法書士にしてもらい和解をすすめるなど、確実に解決の方向にもっていってもらえる事はたしかです。

実録、弁護士・司法書士はこうやって事件を解決する

実際に訴訟をされましたが無事解決をしたAさんのケースをご覧ください

Aさんのケース

Aさんは大学卒業をしてから今の会社一筋に働いてきましたが、お酒を飲むとついつい使いすぎる癖があり、キャバクラ等への出費にあてるために借金をすることがありました。

借金が膨らみ返せなくなったころから消費者金融からの督促がきていましたが、怖くて無視をしていました。

ある日、Aさんのもとに裁判所から1通の手紙が届きました。それは消費者金融が訴訟をおこしたことの訴状の裁判所からの送達でした。

このままではマズイとおもったAさんは弁護士に連絡をしてすぐに相談をすることにしました。

弁護士は、収入自体はしっかりしているので、任意整理でいけるということを伝えるとAさんはほっとしていましたが、訴訟されている業者との和解に今すぐとりかからないといけないということで、すぐに債務整理を依頼します。

弁護士は受任通知を訴訟をしてきた消費者金融を含む債権者に発送し、債務の調査を急ぎつつ、訴訟になった業者との和解案を先行して行います。

弁護士の説得の甲斐もあり、債権者は訴訟を取り下げ、受任してから2か月目には和解案を提案。

相手は遅延損害金の半分をかたくなに主張してきましたが、最終的には遅延損害金の1/4を債務額に入れての和解をすることで、訴訟をしてきた債権者との和解は決着

Aさんは弁護士費用の分割と先行して和解した貸金業者との支払いをしながら弁護士費用の着手金の分割を終え、他社も和解をして分割支払いをはじめ、任意整理は成功しました。

弁護士費用と訴訟してきた業者の平行の支払い

通常は任意整理で着手金を分割後払いにした際には、着手金の入金があるまで業者とは和解をせず、分割払いが終わったあとに和解案の提案・交渉というのが流れです。

しかしながら、勤務先をしっていて裁判を起こしてくる本件については、悠長に構えていると給料の差し押さえをされかねません。

そこで、弁護士費用の完済に先駆けて和解案をまとめてしまうような事を債務整理に慣れている弁護士。司法書士ならやってくれるでしょう。

先に和解をした訴訟をしてきた債権者への支払いをしつつ、弁護士費用の支払いをしていくのがこのパターンの債務整理の流れになります。

中には、弁護士が介入したら2・3か月でいきなり訴訟をしてくるような業者もいますので、その時には、他の債権者への受任通知を発送しつつ、一括で弁済する資金をためて一括弁済してしまい、その後に弁護士費用を分割・和解という方策をとる場合もあります。

任意整理で訴訟になる場合を察知している専門性をもった弁護士・司法書士なら、そのあたりしっかり把握して確実に行ってくれるでしょう。

計算の結果過払い金が生じていいた場合の取り戻しには訴訟が必要か

ここまでは任意整理が債権者に残額が残るパターンの場合についてお話をしてきました。

しかし、任意整理においては引き直し計算を行った結果、過払い金として逆に返してもらう場合も発生するでしょう。

この場合の裁判はどうなるでしょうか?

譲歩求められる任意での交渉

裁判をしないで取り戻しを…ということになると和解となります。和解は相互の譲り合いをベースとする契約なので、あなたの側でも譲歩をする必要性が出てきます

譲歩事項としては、計算後の端数の処理・過払い金発生から支払い時までに発生する利息・過払い元金の何割かをカット…などと貸金業者の経営体力に合わせた減額提案がされます。

有名なところですと、アイフルは事業再生ADRという会社の債務整理を行っているので、過払い金には最大元金の5割までしか任意の交渉では応じないことが明らかにされています。

裁判をするとどうなるか

裁判をしても通常和解案を当事者間で探るのが通常の民事訴訟です。

任意交渉では土俵にのらなかった額の提案がされることになりますので、納得がいけば和解を、納得がいかなければ判決をもらって強制執行というのが法律の建前になります。

まとめ

このページでは、任意整理と訴訟についてお伝えしてきました。

裁判をおこされていても任意整理はできますし、任意整理に着手してからも裁判を起こしてくる業者もいます。

どのように対処するのがベストなのか?はあなたがどこから借りていて、いくらくらいの収入があって、どんな選択肢をとれるのか?という事がわからないとお伝えできません。

是非、債務整理専門の弁護士・司法書士に依頼して、ピンチを切り抜けてください。

天音法律事務所
弁護士:人見 勝行


ふづき法律事務所
弁護士:山下重幸


弁護士法人サルート法律事務所


クレアティオ法律事務所
弁護士多田浩章


アヴァンス法務事務所
※司法書士


このページの作成者に公平な意見を求めたい

最新の情報を得る