Q:

借金を払えなくて4ヶ月が経っています。自分が悪いのは知っているのですが、こうも書面や電話で督促をされると精神的におかしくなりそうです。任意整理で取り立てや返済を即日ストップできますか?

A:

弁護士に任意整理の依頼をしたならば、弁護士は受任通知を発送します。そうすれば取り立ての督促は即日ストップします。

返済は依頼をしたときからすべてストップをしてください。

任意整理で督促を即日ストップしたい

ポスティングやホームページなどをみていると、債務整理をすると取り立てがすぐに止まるような記載をしていますね。

あれは本当なのでしょうかという話ですが、即日ストップは難しくても2日中にはとまるというのが答えです。

任意整理で即日に返済をストップできる理由

ではなぜ任意整理を依頼することで即日に取り立て・返済をストップできるのでしょうか。

その理由は、「法律で規定をされているから」です。

貸金業法21条1項9号

貸金業法21条1項9号は次のように規定します。

債務者等が、貸付けの契約に基づく債権に係る債務の処理を弁護士若しくは弁護士法人若しくは司法書士若しくは司法書士法 人(以下この号において「弁護士等」という。)に委託し、又はその処理のため必要な裁判所における民事事件に関する手続をとり、弁護士等又は裁判所から書面によりその旨の通知があつた場合において、正当な理由がないのに、債務者等に対し、電話をかけ、電報を送達し、若しくはファクシミリ装置を用いて送信し、又は訪問する方法により、当該債務を弁済することを要求し、これに対し債務者等から直接要求しないよう求められたにもかかわらず、更にこれらの方法で当該債務を弁済することを要求すること。

文面は少し難しいのですが、かいつまんで言うと、「弁護士・司法書士に債務整理を依頼したならば、正当な理由なしに督促をしてはいけません。」という内容です。

この規定に反すると、行政指導や刑事罰の対象になるので、貸金業者は督促をやめざるを得ない状況となります。

債権管理回収業に関する特別措置法18条

大きな貸金業者はグループ企業の中に「債権回収会社(いわゆるサービサー)」に債権を譲渡したり、債権回収業務を委託している場合があります。

このような場合に備えて、債権管理回収業に関する特別措置法18条は次のように規定します。

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債権回収会社は、債務者等が特定金銭債権に係る債務の処理を弁護士又は弁護士法人に委託し、又はその処理のため必要な裁判所における民事事件に関する手続をとった場合において、その旨の通知があったときは、正当な理由がないのに、債務者等に対し、訪問し又は電話をかけて、当該債務を弁済することを要求してはならない。

規定している内容は貸金業法とほぼ同じです。

この法律にも貸金業法と同様に罰則規定があり、違反した会社は行政指導の対象となります。

とはいえ、通知到達からのタイムラグを解消するか?

弁護士・司法書士に任意整理を依頼したとしましょう。

弁護士・司法書士はすぐに任意整理をまかされたことを通知する、受任通知というものを貸金業者に発送をします。

こちら郵送でおこなうものになるので、着くまでに1日くらいはかかるのです。

そして、貸金業者についてから、あなたに債務整理の代理人がついたことを知らせる内部的なシステム登録まで長くて半日かかると想定しましょう。

そうすると、督促をしている電話口のオペレーターがあなたに電話をしてはいけない情報に気づくまで長いと2日くらいはかかってしまうことが想定されます。

そこで、即日ストップは現実的には厳しいことになるといえるのです。

督促の電話に出て堂々と言おう

たとえば、債務整理の相談の予約をした、もう任せたという段階になった場合には、督促の電話に出て素直に、「〇〇日に債務整理の予約をしている」であったり「〇〇日に弁護士に任せた」と言ってしまってかまわないです。

前者の場合には、どこの弁護士・司法書士事務所に任せる予定なのかを聞いてきたりします。

後者の場合には、わかりました、どこの弁護士・司法書士に任せたのかを聞いてきたりします。

そのまま正直に答えてあげればよいだけなのです。

支払いは即日ストップ

任意整理をしたら支払いは即日ストップしてください。

まちがって払ったりすると(信販会社の引き落としなど気を付けてください)債務の確定ができなくて困るだけです。

また、自己破産・個人再生の場合には受任後に払うと、偏波弁済というややこしい状態になるので注意が必要です。

取り立て・支払いを止めて、あとは自力でなんとかする…はできる?

よくある質問なのですが、「いったん取り立て・支払いをとめてほしい。ボーナスが出たらなんとか解消をする」という内容です。

結論から言うと、できないですし、やる意味がないと考えています。

やる意味がない…という真意

督促・支払いだけを止めてほしいという意図は次のようなものではないでしょうか?

「今は苦しいが、ブラックリストにのりたくない」というものです。

しかし、任意整理をすると信用情報に登録をされ、いわゆるブラックリストという状態になります。

それがいつから始まるかというと、基本的には弁護士・司法書士が債権者に発送する受任通知を発送した段階になります。

ブラックリストに載ることを回避しながら、督促・支払いを止める手段はないので、そのような依頼だけでは意味がないということになります。

そもそも、弁護士・司法書士はこのような依頼を受けていない

たとえば「債務整理をしたというレッテルを張られたくない」という動機から、督促・支払いだけを一時的に止めてなんとかしようという方もいらっしゃいます。

しかしながら、弁護士・司法書士は、債務整理全体を依頼してくれないと、督促・支払いをとめるための受任通知の送付をしてくれません。

貸金業者以外の借入先についてはどうなる

ここまで、貸金業者からの支払いを前提に即日ストップの仕組みをお伝えしました。

では、税金の滞納や個人からの借入などの貸金業法や債権管理回収業に関する特別措置法で規制されていない債権者についてはどのように考えるべきでしょうか。

税金

税金については、任意整理で一律に処理できる対象にないのが実情です。

弁護士・司法書士が依頼を受けても、総額が減ったり・分割が楽になるものではないのです。

そこで、弁護士・司法書士は税金の滞納についての任意整理の依頼を受けたりしません。ですので即日でストップというわけにはいきません。

税金滞納については自ら役所と交渉するのが、唯一の解決策となります(もちろん弁護士・司法書士がアドバイスはしてくれます)。

個人からの借入

親族や友人からの借入については督促は止まるのでしょうか?

このような借入については、法律が抑止しているものではなく

ヤミ金について

ヤミ金の任意整理については、弁護士・司法書士がうまく片付けられれば督促は即日ストップとなります。

うまくいかなかった場合には2・3日ヤミ金がしっている連絡先に片っ端から電話をかけたり、迷惑行為をすることが考えられます。

まとめ

任意整理をする場合、督促の電話や手紙は2日程度のタイムラグがあり、支払いは即日ストップということを中心にお伝えしてきました。

一刻もはやく支払いも督促もとめたいという場合には、債務整理専門の弁護士・司法書士に依頼をするのがよいでしょう。

天音法律事務所
弁護士:人見 勝行


ふづき法律事務所
弁護士:山下重幸


弁護士法人サルート法律事務所


クレアティオ法律事務所
弁護士多田浩章


アヴァンス法務事務所
※司法書士


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