借金の返済に困ったときに一番最初に思いつくのは「自己破産」ではないでしょうか。

言葉の響きからどうしても避けたい…という意識が働く事が多いのですが、借金を原則として0円にできる強力な債務整理手段であり、経済的再生を図りたい人にとってはありがたい制度である事も確かです。

このページでは自己破産というものがどういったものなのか?についてお伝えいたします。

自己破産とは

まずは自己破産という言葉の意味についてみてみましょう。

自己破産という制度の言葉の意味

自己破産とは、借金の返済が無理になったときに、借金をしている人が裁判所に申し立てをして、裁判所の許可をもらうことによって、借金から免れさせる制度のことをいいます。

日本では破産法という法律によって認められている制度です。

「自己」という名称がついているのは、他人からの申し立てではないという程度の意味です。

破産法によれば、債権者の側からの申し立ても認められており、これ区別する意味で「自己破産」という言葉がつかわれています。

どうしてこんな制度が認められているのか

本来はお金を借りたら返すのが筋ですし、債務を負ったら払うのが筋なのですが、どうして自己破産という制度が認められているのでしょうか。

その理由としては2つがあげられます。

債権者を平等にあつかうべき

自己破産に陥るような状態になると、債務者のすべての財産をつかっても債権者への支払うことができなくなります。

そうなると債権者は残りわずかな財産をめぐって我さきに債務者の財産を差し押さえるでしょう。

法律によると債権者は平等に扱われるべきという考え方があります。

しかし実際には債権者の力関係で回収できる内容が変わってきてしまいます。

無理な事をする人のほうが多く回収ができるという状態になってしまうと、秩序が守られなくなります。

ですので、平等に取り扱うために裁判所が間に入って調整をする必要があります。

債務者の経済的な更生

消費者金融や銀行・信販会社から借金をしたならば、本来は全額返済をするのが筋です。

しかし、資本主義経済においては、何等かの理由で経済的に破綻をする事もあります。

そのような場合に筋論のように全額返済をするまで一生借金がつきまとうとすると、借金をした人は犯罪・自殺などの行動に出てしまいます。

経済的破綻から個人の経済的再生をさせる事にも理由があるという事なのです。

自己破産は日本だけの制度?

自己破産は日本だけの制度ではなく、アメリカ(アメリカ連邦破産法・倒産法という言い方をします)など世界各国が、同様の制度を設けています。

債務整理という言葉と自己破産という言葉の違いを知ろう

自己破産という言葉はよく「債務整理」という言葉とセットにして聞くことが多いと思います。

それらの違いについては次のように考えてください。

自己破産は債務整理手続きの一手段

債務整理とは、借金等の債務の支払いに窮した人が、債務の支払いを軽くしたり免除してもらうなどして、借金問題の早期解決を果たす手続きの総称です。

様々な方法があるのですが、自己破産はこの債務整理という大きな括りの中の一つの手続きという位置づけです。

ですので、自己破産の相談を行く事=債務整理の相談をしに行くと思ってもよいでしょう。

自己破産と任意整理は別の手続き

任意整理は、債務整理の一種で裁判所を通さずに貸金業者と話合いの上で民法に言う和解契約を結ぶ事で、支払いに関する条件を軽くして返済に近づこうとするものです。

自己破産は裁判所に申立をして借金等を免除してもらう手続きに対して、任意整理は裁判所を使わずに和解をするもので、返済義務のあるものになる別の手続きになります。

自己破産と個人再生は別の手続き

個人再生は、債務整理の一種で裁判所を通して借金を減額してもらって、分割して支払いをしていく手続きになり、借金を免除してもらう自己破産とは別の手続きという事になります。

自己破産と過払い金請求は別の手続き

過払い金請求とは、債務整理の一種で、貸金業者に対して払いすぎた利息の請求をする手続きです。

借金がある状態とは真逆のお金を請求できる手続きである点で、自己破産手続きとは別の手続きであるといえます。

自己破産と特定調停は別の手続き

特定調停とは、債務整理の方法として借金の返済について消費者金融等の貸金業者と裁判所で調停をする事で借金の支払いを軽くしようとする手続きをいい、自己破産とは別の手続きです。

自己破産できる人できない人

自己破産は借金の支払いに困っているだけでだれでも使えるのでしょうか?

自己破産を使うための条件について見てみましょう

自己破産は「支払不能」である必要がある

自己破産は、非免責債権以外のすべての債務の免除をする、大変強力な手続きといえます。

ですので、借金などの債務が支払いできるような場合にまで容易に免除を認めるわけにはいかなくなります。

ですので、自己破産をするにあたっては、債務について「支払不能」である必要があります。

免責不許可事由がない事

自己破産手続きに関する事項を規律している破産法は、こんな原因で借金を作ったような場合には、借金免除は認めません!という事を宣言しています。

この事を専門用語で「免責不許可事由」と呼んでいます。

破産法252条に詳しい事がかかれているのですが、ギャンブルや特定の債権者だけ優遇して扱うなどの、常識を超える事をしているような場合と把握すると良いでしょう。

自己破産手続きの専門家

自己破産手続きは誰に相談すれば良いのでしょうか。

債務の支払いには様々な要素があり、税金の滞納している場合には税理士か?そもそもお金の話なのでFPか?というような事を思い浮かびますね。

自己破産手続きは最終的には裁判所への申立を必要とします。

裁判所の手続きの代理をしてくれる弁護士がその専門家です。

また司法書士も裁判所に提出する書面の作成代行をやってくれますので、司法書士も専門家です。

自己破産のメリットデメリット

自己破産手続きを選ぶことのメリットデメリットはどんな事でしょうか?

メリット1:借金から解放される

まずは、支払うために無理をしつづける事を考えると、借金から基本的には解放される自己破産手続きは非常にメリットがあるといえるでしょう。

メリット2:返済を継続する手続きではない

債務整理の中でも任意整理や個人再生のような支払いを継続してゆく手続きではありません。

そのため、早期に借金から解放されるというメリットがあります。

デメリット1:信用情報機関への登録

債務整理の全部の手続きに共通していえる事として、信用情報機関への事故情報・異動情報の登録がされます(いわゆるブラックリスト)。

これにより、新たな借入、クレジットカードの利用ができなくなります。

これには、自動車ローン・住宅ローンといったもの含まれるので生活にかなり影響がでるといえます。

デメリット2:官報への掲載

自己破産と個人再生の手続きを利用する際に、官報という国が発行している新聞への掲載がされるというデメリットがあります。

デメリット3:手続き中の各種制限

破産手続き中は、郵送物が管財人と呼ばれる人に送付されたり、資格が停止になるので警備員・宅建などで従事されている方は資格をつかった仕事に従事できない、引っ越しや旅行などが制限されます。

よくいわれる事

よく選挙権がなくなる?という記述を見ますが、なくなりません。

一般にデメリットと言われるが…?

この3つのデメリットが嫌で自己破産をしたくないという方が多いです。

しかし、住宅ローンが組めなくなるから、債務整理や自己破産はしない…としても、そもそも債務の支払いが難しくなってしまうような状況では、住宅ローンに必要な頭金の用意は難しいでしょうし、審査もそもそも下りないです。

信用情報機関に登録されている間にしっかり頭金をためて、住宅ローンの支払いに向けて貯蓄をしたほうが実は現実的に一番住宅ローンでの住宅購入の近道だといえるのです。

また、官報見ている人はほぼいないので(いたとしてもしゃべって回るような事があれば名誉棄損です)、日常生活に影響しません。

手続き中の各種制限は、あなたの事情を斟酌して、影響があるかどうかを弁護士・司法書士に相談すれば良い方法を提案してくれるでしょう。

自己破産で絶対にやってはいけない事

自己破産手続き中に絶対してはいけない事は何でしょうか?

特定の人にだけ支払う

たとえば、知人・親族など貸金業者じゃないから、という理由で一人だけに支払うような事がまれにあります。

破産手続きにおいては債権者は平等に扱われるので、親族・知人でも同様に扱わなければならず、このような行為をすると偏波弁済という破産法が禁止している行為になってしまい、免責されなくなる可能性が出てきてしまいます。

財産の処分・隠匿

破産手続きをする場合には、財産をどのようにするかは裁判所の許可のもとにおこなう必要があります。

よくあるのが、妻が保険営業で夫が保険をかけているため、名義を変えるような場合です。

これも破産法が禁止しています。

弁護士・司法書士と連絡をとらない

弁護士・司法書士に債務整理を依頼すると借金の支払いをしなくてよくなり、督促もとまります。

これに安心してしまい、弁護士・司法書士に連絡をとらなくなる人がいます。

そのような状態が長期間続くと、弁護士・司法書士は依頼を辞任するような事があります。

まとめ

このページでは自己破産手続きについての概要をお伝えしてきました。

裁判所を通す手続きなので、決まった手続きのように想われがちですが、弁護士・司法書士の裁判所を説得する能力も問われます。

ですので、弁護士・司法書士のチョイスは慎重に行いましょう。

債務整理に関する情報を探す

はじめてこのページにくる方へ

債務整理全般について

任意整理について

自己破産について

個人再生について

もっといろんな情報を手にいれたい




あなたの地域に対応しています!

当サイトお勧めの専門家

ウイズユー司法書士事務所

任意整理の対応で有名な司法書士事務所です。
自己破産・個人再生・特定調停といった裁判所を使う手続きは嫌だ!という方はまず相談してみると良いでしょう。



司法書士法人杉山事務所
過払い金請求に定評のある司法書士事務所です。
自分の払っていた利息は高すぎたんじゃないか?という時にはまず相談をしてみたい事務所です。



弁護士法人サンク法律事務所
任意整理・自己破産・個人再生など債務整理においてはジャンルを問わず強い弁護士事務所です。

「債務整理の専門家を探そう」に関するお問合せはこちらをクリック

都道府県別債務整理の専門家(弁護士・司法書士)を探す

北海道・東北

北海道青森秋田山形岩手宮城福島

関東

東京神奈川埼玉千葉茨城|栃木群馬

中部

愛知岐阜静岡三重新潟山梨長野石川富山福井

関西

大阪兵庫京都滋賀奈良和歌山

中国・四国

岡山広島鳥取島根山口香川徳島愛媛高知

九州・沖縄

福岡佐賀長崎熊本大分宮崎鹿児島沖縄